クロスの種類

クロスとは壁や天井等にはる内装材であり、いわゆる壁紙のことです。クロスの種類には大きく分けて4つあります。まずは、それぞれのクロスの特徴について紹介していきます。

ビニールクロス

一般住宅の内装材で最も多く使用されているのがビニールクロスです。ビニールクロスは、塩化ビニール樹脂が主な原料となっているビニールシートに紙などを裏打ちして作られています。他の素材に比べて安価で、耐久性があり、色やデザインが豊富で、お手入れがしやすいことが特徴です。

織物クロス

織物クロスは、レーヨン、絹、麻などの織物で作られるクロスです。材質も厚みがあるため重厚感、高級感があり、美術館やホテルで取り入れられることが多いです。家の中ではリビングやベッドルーム、玄関などに多く用いられています。ただし、ホコリを吸着しやすいので、定期的な掃除やメンテナンスが必要になります。

紙クロス

和紙・ケナフなどの非木材紙を原料としたクロスです。紙は音を吸収し、空気を通す素材であり、また、環境や健康に対する面でも安心な素材のため、注目されてきています。

その他

他の素材には、紙と珪藻土（けいそうど）を混ぜて作られる「珪藻土クロス」、金属やガラス繊維が原料の「無機質クロス」などがあり、無機質クロスは防火用クロスとして用いられています。また、それ以外にも、薄くカットした天然木やコルクなどを紙と張り合わせた「木質系クロス」などさまざまなクロスがあります。

 

部屋別のクロスの選び方のポイント

ここからは、部屋別のクロスの選び方のポイントについて紹介してきます。

リビング・ダイニング

リビングやダイニングは、家族団らんや、ときにはお客様を招いたりする場所として落ち着きのある空間であることが一番のポイントです。

色はインパクトのある強い色は避けて、カーテンや家具に合わせたオフホワイトやベージュ系、柄はシンプルで飽きのこない無地調か織物調、石目調などベーシックなものがおすすめです。リビングやダイニングがつながっている場合は同じものを選ぶと統一感のある空間になります。

寝室

家の中で寝室はリラックスして一日の疲れを癒す場所ですので、基本的には落ち着いた色にまとめるのがポイントです。おすすめは「海や空の青」「木や森の緑」などのような自然界存在する「アースカラー」は気持ちを落ち着けてくれる効果があると言われています。

また、寝室は人が長時間持続的に滞在する場所でもあるため、湿度や臭いがこもりがちです。そのため、色だけでなく、調湿性や防臭機能があるクロスもおすすめです。　

トイレ

トイレは臭いがこもりやすいので、消臭効果が高いタイプのものを選ぶことをおすすめします。また、湿気もあり汚れも付きやすいので、汚れ防止、防カビ機能のクロスを使用するのも効果的です。掃除をしやすいものにして衛生面を第一に心がけましょう。

クロスの色に関しては、真っ白よりも薄く色が入ったものの方が落ち着いた空間になります。便器に色が付いている場合は、同系色のクロスを選ぶと統一感が出ます。

子供部屋

子供部屋に最適なクロスは傷が付きにくく、汚れに強いものを選ぶことがポイントです。特に、幼少期の頃は壁にものをぶつけて傷を付けてしまったり、汚れた手で壁を触ってしまったりすることがありますので、汚れが取れやすい防汚機能の高い壁紙を選びましょう。

また、部屋が暗いと視力にも影響が出てしまいますので、子供が毎日過ごす部屋は明るく温かみのある空間にすることが大切です。特に、明るい暖色系の色は身体にリラックス作用を与え、長時間を過ごすのに向いています。

玄関・廊下

玄関や廊下は家に入ったときの第一印象を決めるスペースです。ポイントとしては、全体のイメージに合わせて玄関などもベーシックなクロスを選ぶとコーディネートしやすいです。
また、天井に明るい色を選びますと、天井が高く感じられます。廊下は部屋と部屋のつながりを考慮して、ホワイト・ベージュ系のベーシックな色でまとめると統一感がグッと高まります。

 

まとめ

今回はクロスの主な種類や部屋別のクロスの選び方のポイントについて紹介してきました。クロスは一度はったら簡単にははり替えにくいですので、床や天井だけでなくカーテンや家具なども含めてコーディネートすることがおすすめです。

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