マンション改修工事の準備

マンションの改修工事は、着工までに必要な準備がいくつかあります。ここでは、工事の成功を左右させる準備について紹介していきましょう。

修繕委員会の立ち上げ

マンションの改修工事を行うことが決まれば、スムーズに実施するために「修繕委員会」を発足させます。
修繕委員会は、工事内容の検討や説明会の実施など、改修工事に関するすべてのことを担うことになります。

他にも、建物調査の立ち合いや準備にかかる業務を対応していくことになるのです。
改修工事を成功させるためにも、修繕委員会の立ち上げは必要不可欠と言えるでしょう。

建物診断を行う

マンションがどのような状態なのか、どれくらい劣化しているのかを把握するために「建物診断」を行います。
改修工事を行う場合は建物診断を行うことは一般的で、その結果によって修繕費の見積もり査定に活用できるのです。

修繕計画を立て施工業者を選定する

建物診断によってマンションの現状を把握できたら、次は修繕計画と予算を立てます。
改修工事に必要な期間や工事内容を検討し、住民の安全性を確保するために必要な処置を考えていかなければならないのです。
それによって工事内容や必要な予算がきまれば、施工業者の選定を行います。

複数の業者から見積もりを取寄せ、費用面の条件はもちろんですが、工事を安心して任せられるところを選びましょう。

総会決議の後に工事説明会を実施する

マンションの改修工事は、組合員の理解の上で行わなければなりません。
そのため、改修工事の内容や予算の使い道をはじめ、施工業者を選んだ理由などをきちんと伝えて理解してもらう必要があるのです。
組合員の理解を得られ、総会で決議されたら、施工業者と契約することになります。

そして、着工の1ヶ月前くらいに、マンションの住民に向けた工事の説明会を実施します。
改修工事の概要をはじめ、工事期間中を安全に過ごせるように注意点などを説明していくことになるでしょう。
住みながらの工事になるため、日常生活への影響をあらかじめ伝えておくことが必要なのです。

 

改修工事の一般的な工程

マンションの改修工事は工事内容によっては省略ないしは前後しますが、ここでは、一般的な工程を紹介します。

足場の組み立て・外壁の下地やタイルの補修

外壁や屋上での高所作業になるため、足場を組み立てて工事がはじまります。
ひび割れなどを防ぐために、劣化している外壁の下地を補修しながら、タイルを貼り付けていきます。

シーリング工事・洗浄

シーリング工事によって、サッシやタイルの間にできた隙間や、劣化による破損を補修していきます。
汚れた外壁を洗浄することで、本来の美しい外観に仕上げます。

外壁や鉄部の塗装・屋上防水工事・階段や開放廊下、バルコニーなどの床防水工事

雨風にさらされて劣化した外壁や鉄部を塗装することで、外観を美しく保てます。
年数が経過すると、紫外線の影響を受け防水機能も低下するため、新たに屋上の防水工事を行います。
また改修工事は外壁だけにとどまらず、共用スペースなどの床の防水工事も行います。

完成検査・足場の解体

工事が完成したら、修繕箇所の取りこぼしがないか検査を行います。
工事の品質に問題がなければ、足場を解体して工事は終了です。

 

改修工事完了後の流れ

改修工事が無事に完了すると、施工業者との引き渡しを行います。
この時、工事完了引渡書や、完成図書と呼ばれる工事に関わった内容がわかる書類を提出してもらいましょう。
完成図書には、工事で使用した材料のリストや各種材料出荷証明書、自主検査報告書などが含まれるからです。

今後の何かのトラブルや不具合を見つけた時や、改修工事の参考資料として使えるため、きちんと保管する必要があるのです。

 

まとめ

今回の記事では、マンションの改修工事の流れについて大きく2つに分けて紹介しました。
1つ目は改修工事を成功させるかが決まる着工までの準備についてです。
しっかりと計画を立て、組合員や住民への説明を行い理解してもらうことがポイントになります。

また、2つ目は改修工事の着工から引き渡しまでについて説明しました。
どのような工程で工事が行われるのかがわかり、引き渡しの際に必要な書類などについてご理解いただけたでしょう。

マンションの改修工事に関わる方で、気になることがありましたら「株式会社ジースリー」にご相談ください。
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