【建物の規模別】改修工事に必要な期間

マンションの改修工事にかかる必要な期間は、建物サイズの規模によって大きく異なります。
ここでは、どれくらいの期間が改修工事に必要なのか、建物の規模に分けてご説明しましょう。

【小規模】総戸数50戸未満のマンションの場合

小規模のマンションでは工事の範囲が狭いため、期間が短いように感じますが、準備期間は大規模と同じようにかかってくるでしょう。
改修工事に必要な期間として、およそ3～4ヶ月になります。
しかし、住民の意見などがまとまらなければ、管理組合との関係もあり、工事を行うのに3年程度かかってしまうケースもあるのです。

しかし、小規模のマンションの場合は、日頃から住民同士の交流もあるため、意見をまとめやすい傾向があります。
スムーズに改修工事を行うためには、事前準備でしっかり住民の意見をまとめ、理解を得ることがポイントになるのです。

【中規模】総戸数50～100戸くらいのマンションの場合

中規模マンションは、建物の外装面積や共用設備も増えるため、大がかりな工事になってきます。
このサイズのマンションでは5階以上になるケースが多く、足場の設備の範囲も広がり、さらに各工程に時間が必要になってくるでしょう。
バルコニーの防水工事を行う際も、住民数に応じて行う必要があるため、さらに時間を要することになるのです。
そのため改修工事にかかる期間として、およそ4～6ヶ月ほど必要になるでしょう。

【大規模】総戸数100戸以上の団地やタワーマンションなどの場合

建物の規模が大型化することで、施工面積の拡大はもちろん、工事の作業範囲はかなり大がかりになるでしょう。
団地などの建物には、公園などの共用施設もあるケースが多いため、通常のマンションよりも工事期間がかかってしまうのです。
そのため、改修工事にかかる期間はおよそ半年～1年程度かかると言われています。

さらに、タワーマンションのような高層タイプになれば、豪華な共用施設をはじめとして、高所での工事作業になります。
そのため、1年以上の長期間が必要になるのです。

 

各工程にかかる期間の目安について

改修工事は、どの工程にどれくらいの期間がかかっているのでしょうか。
ここでは、中規模のマンションを例にした各工程の期間をご紹介します。
工事内容や修繕レベルによって期間は異なりますが、目安として参考にしてみてください。

足場などの設置

マンションの外壁工事には、高所での作業を安全かつスムーズに行うために、足場などの設置が必要です。
建物を囲むように足場を組み立て、材料の飛散や落下を防ぐためにその周囲をメッシュシートで覆っていきます。

また改修工事の期間は、工事を円滑に進めるためにも、作業員の事務所や資材置き場に仮設設備を設置する必要があります。
これらの設置にかかる期間として、およそ15～20日程度になるでしょう。

下地補修やシーリング工事など

改修工事では、外壁や天井のひび割れや、タイルなどの劣化部分を下地補修で対応します。
また、タイルやサッシの間にあるゴム状のシーリング材は、劣化すると隙間を生むため、放置せずに新しく打ち直す必要があるのです。

またサビついた鉄部も、きれいにサビを落としてから塗装し直すことで、機能的にも外観的にも良くなります。改修工事でも重要なこれらの工程には、およそ2週間～1ヶ月ほどかかるでしょう。

外壁塗装や防水工事

マンションによっては、タイルではなく塗装仕様になっているところもあります。
その場合、下地補修が終わり、しっかりと洗浄して、コケや汚れを落としてから塗装することになります。
また改修工事では、屋上やバルコニーなどの防水工事を行うため、共用スペースでの作業を行う必要があるのです。

外壁がタイル仕様の場合、割れたタイルやヒビが入ったタイルなどは、新しい物に差し替えなければなりません。
そのため、1枚ずつ丁寧に作業する必要がでてくるため、この工程にかかる期間はおよそ1～3ヶ月ほどかかるでしょう。

 

まとめ

マンションの改修工事に必要な期間がわかれば、工事の進め方やスピード感に不安を抱いても、きちんと対応できるでしょう。
改修工事がどれくらいの期間で行われるかわからなければ、施工業者に問い合わせることもできません。
きちんと対応してもらうためにも、事前にどれくらいの工事期間が必要なのかを知っておくことが大切なのです。

それでも、適切に工事を行ってもらえるのか、手抜き工事をされないだろうかなど、不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。
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